【エアコン取付】引っ越しついでにDIYしてみた!後編

埼玉のアパートから外房の平屋に引っ越したヒデ一家。取り外したエアコンの設置をDIYでする過程の後編です。住宅リフォーム科で学んだ事を思い出しつつ臨機応変に対応したいと思います。

ヒデ

電気工事士二種必須です

後編は室内機と室外機の設置、それに伴う真空引きやフレア加工についてのお話です。

ママシコ

エアコンの授業あって良かったね

真空ポンプにフレアツール、トルクレンチと何かと専門工具が必要になります。

チビシコ

早くしてほしい・・

※R-32およびR-410Aを使用したルームエアコンを前提として記事を書いています。

目次

室内機の設置

無事に設置が終わった室内機

貫通スリーブ

設置先の壁には配管用の穴がすでにあります。配管穴用のカバーを外すとご覧のようにスリーブが入っていません。取り外した時の埼玉の物件にもスリーブ無かったな・・・。スリーブが無くても設置自体はできますがペアコイル(冷媒管)と壁の穴のすき間が大きく開くので室内に外気や害虫などが侵入するリスクが高まります。高価なものでもないのでスリーブはぜひとも使いたいところです。

キャップで塞がれた配管用の穴
スリーブは設置されていない

業界の定番、イナバ電工の貫通スリーブセットを用意しました。スリーブ本体にネジがあって回して長さを変えられます。壁に空いた穴の径を計ってから買うようにしましょう。NFP-60、65、75の3サイズありますが、少し注意が必要です。

長さに調整できるスリーブの定番商品

スリーブの壁穴に入る部分の外径が60の場合61.5ミリ、65の場合66.5ミリ、75の場合76.5ミリと表記の数字プラス1.5ミリあります。さらにスリーブセットなのでウォールキャップが付属しているのですが、これの壁穴に入る部分の外径が表記の数字のプラス3.5ミリ、つまり60の場合63.5ミリ、65の場合68.5ミリ、75の場合78.5ミリとなっています。

購入される方は下記図表を参考にしてください。

貫通スリーブセットをアマゾンでみる
スリーブ外径(ミリ)ウォールキャップ外径(ミリ)
NFP-6061.563.5
NFP-6566.568.5
NFP-7576.578.5
イナバ貫通スリーブセット

自分の場合壁の穴の径が70ミリ程だったのでNFP-65S(Sはウォールキャップ付きのスリーブセットの意味)を購入しました。例えば壁の穴が65ミリだった場合にNFP-65Sを用意しても使えない訳です。その場合はNFP-60Sが正しい選択になります。

室内側は室内機と干渉するので極力フラットにしたいので下の画像のようになりました。壁紙が大きく切り取られているのは元からなので仕方ありません。外壁側は壁とフラットな長さに調整しておきます。

室内機と干渉するので極力凹凸ができないように
外壁側も壁から出ない長さに調整

かべロック

室内機を固定する据付板は壁紙の裏にある石膏ボードではなく、そのさらに奥にある材木に固定するのが確実です。木造在来工法の場合、間柱や胴縁があればそれらに固定できる部分は固定します。ない部分は石膏ボードに固定する事になります。エアコンを取り付ける前提の壁にはそのような木材が設置されているのが普通ですが、全面ではなく中央部分だけとか一部分の場合もあります。

そのような材の事を桟木(さんぎ)と呼びます。桟木は断面が細い木材の総称で色々な場面で使われています。エアコンの場合タテ桟などと呼ばれる事も多いです。

余談ですがヒデが通った住宅リフォーム科でも模擬住宅の壁内に桟木を適切に設置する工程がありました。洗面所の鏡部分(ドレッサー?)の裏にも桟木を入れていました。事前に想定できる部分には計画的に入れていかないといけないんですね。

中央部以外はかべロックを使用
壁面と面一のかべロック

で、今回の場合は中央部分にしか桟木がなく、左右は石膏ボードに固定する形になりました。石膏ボードに固定する場合は専用のアンカーと呼ばれるパーツが必要です。石膏ボードは柔らかいのでネジを回して締め込むとボードが崩れて固定できない為です。石膏ボード用アンカーにもいくつか種類があって、ボードアンカーやトグラー、かべロックなどが有名です。

9ミリ/12.5ミリ下穴専用ツール
ボードアンカー専用必要必要
トグラー専用必要不要
かべロック兼用不要不要
代表的な石膏ボード用アンカー

ボードアンカーとトグラーの場合、9ミリと12.5ミリの石膏ボードでそれぞれ専用の物を用意する必要がありますが、壁ロックは12.5ミリまでと記載されているので兼用です。壁ロックの場合、下穴もあける必要がありません。ボードアンカーに関しては固定に専用ツールまで必要なプロ仕様です。確かにボードアンカーで固定した壁の裏面は頼りがいのある感じがします。

今回はお手軽なかべロックを使いました。垂直を意識しながらドライバーでねじ込みます。凹凸ができないように壁紙と面一になるようにします。かべロックを全てねじ込んだら呼び径4ミリのタッピングを使って据付板を固定します。

固定済みの据付板
カベロックを探す

プラスチックベンダー

ペアコイルと接続線、ドレンホースを束ねたものを外壁側に通して室内機を据付板に固定します。上から引っかけるような感じで取り付けできます。今回ペアコイルの接続部分が外壁側の穴の直ぐ下にあります。

穴の中に接続部分が来るような長さの場合うまく接続できないので、その場合は先に接続して長いままの配管を壁に通す方法と、室内機の裏で接続するような長さに調整してから室内機を据付版に引っかけたまま、下部を壁から浮かせて接続する方法があります。

このあと配管テープ(保護テープ)を下からぐるぐる巻いて来ると、テープの接続部が配管の曲がり角にきてしまい作業しずらかったです。接続線の交換でも説明したようにもう少し下まで長く巻いておくことをお勧めします。

また配管を下に曲げる時に冷媒管であるペアコイルを潰してしまわないように注意する必要があります。大きく曲げる時は心配ありませんが画像のように直角に近い曲げ方をすると潰れる可能性が高いです。今回2分管と3分管それぞれ専用のプラスチックベンダーを差し込んでから曲げることで潰れを回避しました。価格も安いのでお勧めです。

保護テープのつなぎ目が穴の中に来ないように注意
ベンダーを挿入してから曲げる
OHM プラスチックベンダーをみる

室外機の設置

室外機を設置するにあたり考えたのは購入するペアコイルの長さです。大体3メートルと4メートルで売っています。¥5000円前後します。長さ的には最短距離で配管すれば3メートルで足りるのは分かっていたのですが、フレア加工を失敗しない自信がなかったので4メートルを買いました。

やけに右寄りに設置された室外機

上の画像のように右寄りに配置して、フレア加工を失敗したら切ってやり直す→少しづつ室外機を左に寄せる、と言う感じで数回失敗しても成立するようにしました。結果フレア加工は一度で出来たので室外機がかなり右寄り設置になってしまいました(笑)。

この、室外機を右(もしくは左)に寄せた設置だと小さい脚立で壁の穴まで手が届くので作業しやすいメリット?があります。壁の穴の真下に室外機があると、大きな脚立を用意して室外機を回避しないと手が届きません。場所に余裕がある場合は多少どちらかに寄せると良いかと思います。

フレア加工

ヒデはこのフレア加工に苦手意識があったんです。と言うかエアコンの授業があるまでフレア接続されている事すら知りませんでした。フレア加工がキレイにできないと密閉性が確保できずにガス漏れにつながります。銅管を潰さない切断、断面のバリ取り、適切な形状のフレアなどが重要になります。しかし授業ではなかなか上手く加工できなかったのです。

今思えば授業で使われていたフレアツールが粗悪とまでは言わないが廉価版の経年劣化の激しい物だったので、綺麗な加工が難しかったのではないかと思っています。なのでアマゾンなどに多くあるC国謎メーカーの格安ツールはやめてプロが使う名の通ったメーカー品を選ぼうと思いました。

色々なフレアツール

数をこなすプロの方は電動フレアツールを使う事が多いようですが、さすがに高価ですし、ヒデには宝の持ち腐れです。イチネンTASCO、BBK、REX、リジッド、スーパーツールなどの一流メーカーの手動の良い物を手に入れるのが成功への近道だと考えました。色々ありますがどれも新品で2万円前後します。

貧乏なヒデには痛い出費なのでヤフオクで中古を探しました。しっかり確認したいのは家庭用エアコンに使われている2分管と3分管に対応している事です。2分管は1/4(2/8なので)、3分管は3/8と表記が無ければ使えません。それと管を押し広げるコーンと呼ばれる円錐状の部分にキズが無い事を写真で確認できる物を探しました。

結構たくさん出品されているので選びようがあります。ヒデが落札したのはリジッドのフレアツールです。箱はボロボロでしたが中身は状態が良く、コーンもピカピカでした。

約5千円で落札したリジッド
加工手順を確認

銅管に覆う断熱材が邪魔になるのでタイラップやクリップなどで固定して作業すると良いと思います。銅管は柔らかく潰れやすいのでパイプカッターは少しづつ締め込むようにして時間をかけてカットします。

断熱材を固定して作業する
銅管を潰さないように

カットした銅管の内径側は必ずバリ取りをするようにと教わりましたし、フレア加工を成功させる基本作業として紹介される事も多いと思います。しかし購入したリジッドに付属の加工手順書には3/8より細い管にはバリ取り不要と買いてありました(ホンマかいな?!)。失敗してカットし直すのも嫌なのでしっかりバリ取りしました。

2分管にはでかいリーマー
削りカスは必ず取り除く

管内に削りカスが入らないように切り口を下に向けてバリ取りするのが基本ですが、配管済みで下向きにできなかったので後からスポンジ綿棒を突っ込んで削りカスを取りました。

いざ、フレア加工!ここでやりがちなミスがフレアナットの通し忘れです。ツールにセットする前に必ず通しましょう。銅管の断面とツールを面一に合わせる事さえすれば綺麗なフレアになります。授業での失敗は何だったのかと思う程簡単にできました。ペアコイルを長めに用意していたにも関わらず、今回一度もフレア加工を失敗することはありませんでした。

フレアナットの通し忘れに注意!
綺麗なフレア加工ができた

室外機につながる直前のカーブでもOHMプラスチックベンダーを挿入して曲げ加工をしました。このくらい大きなカーブであれば無くても平気と思われますが念のため。ベンダーが入っていると不慣れなヒデでも安心して曲げられます。

ベンダーを挿入して曲げた
接続までフレア面を保護する

加工が終わったらフレア面にキズが付いたりゴミが入ったりしないように養生しておきましょう。フレアナット付きのペアコイルを購入すると画像のようなキャップが付属してくるのでここで使います。

アマゾンでフレアツールを探す

真空引き

DIYエアコン設置の大きな壁のひとつが真空引きではないかと思います。今回は旧居での取り外しのポンプダウンで真空ポンプを使いましたが、エアコンを新品で買って設置する分にはポンプダウンは必要ありません。真空引きの為だけに真空ポンプを用意するのは出費がかさみます。

真空引き自体は難しい作業ではありませんが、必要性がいまひとつ分からないと省略したくなります。では、真空引きは何の為にやる作業なのでしょうか?そして必須なのでしょうか。

真空引きの必要性

真空引きは、冷媒管の中に残っている空気や水分をポンプで外へ追い出し、管中を真空状態にする作業のことです。 エアコンが本来の性能を発揮し、故障せずに長く使う為に欠かせない必須な工程なのです。

雨の中の作業などで水滴が管内に入ってしまうなどの例はもちろんですが、管内を濡らしていなくても内部にある空気中の水分が悪さをします。運転中に管内で凍結して冷媒ガスの通りを妨げたりコンプレッサーに負荷をかけます。当然エアコンの効きが悪くなりますし寿命を縮める事にもつながります。多くのメーカーは、真空引きを行わずに故障した場合、保証の対象外としていると聞いた事もあります。

水の沸点が下がる

厳密に真空でなくとも真空に近づけば水は常温で沸騰します。雨の中で作業して冷媒管内に水分が入ってしまった時なども管内の気圧を下げることで水分を蒸発させ排出することができます。

という訳でアナログ真空ゲージ付きの中古をヤフオクで仕入れました。安心のイチネンTASCOです。アマゾンで中華製の激安ポンプを買おうか迷いましたが、今後の事も考えて国産ブランドの物を中古で買う事にしました。たしか¥17000だったと思います。不要になった時にもヤフオクとかメルカリで売りやすいと思います。

中古で購入した真空ポンプとゲージ

では実際の作業の様子です。室外機のサービスポートのナットを外し、コントロールバルブ(ピンクのノブの付いたパーツ)を介して真空ポンプとチャージホース(黄色い管)で接続します。

ガス閉鎖弁の先がサービスポート
コントロールバルブは必須です

真空ポンプの電源をONにしてからコントロールバルブのピンクのノブを反時計回りに少しだけ開き、音が変化した所からさらに180度開く。それ以上開く必要はありません。

コントロールバルブの開き過ぎに注意

全開まで開くとサービスポートのバルブコアが破損するらしいです。この事は住宅リフォーム科でも教わったし、コントロールバルブの説明書きにもあったので確かだと思います。

そのまま真空ポンプを可動し、15分前後放置します。ポンプから煙のようなものが出てきますがオイルミストであり故障という訳ではありません。真空ゲージの達成計が-0.1MPaになっていることを確認してから気密テストをします。

左に振り切った状態が-0.1MPa
気密テスト

真空ポンプ側のバルブを閉じて電源をOFFにします。5分ほど放置して真空ゲージの値が0側に動いていない事を確認します。動いている場合どこかの接続に問題があるはずなので確認してからもう一度真空引きをやり直します。

自分はやらなかったのですが次にガス漏れを確認する工程があります。授業でもあったし、真空引きを詳しく解説している手順書には大抵あります。上側の2分管とつながったバルブ(液閉鎖弁)を数秒だけ開けて管内を加圧し(0.3MPa位)またすぐ閉じる。達成計の変化が無い事を確認してから本格的にバルブを開放します。

アナログ真空ゲージ

自分がやらなかったのはゲージマニホールドを用意していなくてアナログ真空ゲージの達成計しかなかったからです。アナログの真空ゲージに加圧すると一瞬で壊れるそうです。デジタルの真空ゲージであれば壊れないだけでなく加圧側も計測できるとのことです。もしくはシングルのゲージマニホールドを用意する方法もあります。

バルブの解放はコントロールバルブを閉じてサービスポートから取り外してから行います。液閉鎖弁、ガス閉鎖弁共に全開にしてからキャップを締め付けます。このキャップはガス漏れを抑える効果もあるそうなのでモンキーでしっかり締めるようにと教わりました。

コントロールバルブを外してからガスを開放する
イチネンTASCO 真空ポンプ

配管の処理について

バルブを開放してエアコンの動作確認が終わったら配管を処理していきます。配管テープでペアコイルとドレンホース、接続線などをグルグルと巻いて固定&保護します。配管カバーを使う場合はカバーからはみ出る部分だけ巻けば良いです。ヒデはカバーを使った事が無いので設置に関する詳しい事は分かりません。

グルグル巻きにする前に何か所かビニールテープのような配管テープで束ねていきます。今回はドレンだけ垂直に降ろし、ペアコイルと接続線は緩やかにカーブさせてあります。

その後全体を巻くのに使う配管テープは非粘着タイプが良いと思います。テープは必ず下から上に巻いていきます。室外機側から始めるのです。巻始めは2周ほど重ねて動かないようにして、後は半分づつ重ねながら上に登っていきます。一番上の壁ぎわまで来たら折り返して30センチ位下がったところでテープを切ります。折り返しの部分と、巻き始めの部分を粘着性の配管テープで巻いて固定すれば終了です。

配管テープ巻きが終わったら垂直部分だけ壁に固定します。専用のパーツが売っているので付属のビスでインパクトを使って壁に止めます。今回は3か所だけ使いました。

外壁側の貫通スリーブ部分は見た目的にカッコイイ施工ではありませんがエアコンパテ仕上げにしました。配管とスリーブのすき間が大きくパテがどんどん奥に入って行ってしまうのでペアコイルの断熱材を詰め込んでからのパテ埋めとしました。この直ぐ上に軒の出があってあまり雨に当たる心配がなさそうなのでこれで完成とします。雨が当たりそうな場合や見た目を気にする場合は専用のカバーをビス止めするなどの対策が必要になります。

アース接続

アースの取り方が分からなくてなかなか設置に踏み出せなかった経緯があります。詳しくは前編のどのような方法でアース接続すれば良いのか?をお読みいただくとして、結果的に室外機からアースを取る事にしました。室内機と室外機は冷媒管により電気的に接続されており、どちらか一方がアース接続されていれば良い事になっています。両方からアースを取る必要はないのです。

引用|日動電工 https://www.nd-ele.co.jp/

コンクリートのすき間から地面に打ち込む必要があるので十分な強度のある物を探しました。使用したアース棒は日動電工 丸形アース棒7×500 B7500というものです。直径7ミリの銅製で長さが50センチあり、30センチのリード線が付いています。リード線の先にエアコンの室外機と接続するアース線(緑の被覆線)をリングスリーブで接続しました。

アース棒は金づちでコンクリートの継ぎ目に打ち込みました。意外とすんなり入ったのでアレって感じです。接続したアース線は3メートルあります。これは室外機の置かれている土間コン部分が広い為です。基本的に車も人も自転車も通らない庭の一部です。自分と家族だけ足を引っかけないように注意すれば大丈夫な場所です。端には一部をカットした圧着端子を付けました。

室外機のアース接続部分は裸線をねじってビス止めすることもできますが圧着端子を付けました。一部を切り取ったのは、誤って足を引っかけたりして端子部分に大きな負荷がかかって壊れないように、強く引っ張られた時に外れるようにと思ったからです。

日動電工 丸形アース棒

接地抵抗を測定する

最後に必須の作業として適切にアースが取れている事を確認する必要があります。せっかくアース接続しても抵抗値が高く電気が流れなければ意味がありませんし、電気工事としても安全性を欠くものとなってしまいます。

適切な接地抵抗値

D種接地の場合の接地抵抗の値は100Ω以下にする必要があります。ただし、0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置が設置されている場合は500Ω以下であれば良いと緩和されます。この装置とは、漏電遮断器(漏電ブレーカー)の事です。住宅の場合、漏電遮断器が設置されていない事は通常ないと思います。当然我が家にも設置されてますので500Ω以下を目指します。

接地抵抗を計測するのに用いるのは接地抵抗計(アーステスタ)です。本来は3本の接地棒を使って20メート程の距離が必要な測定になります。しかし敷地が狭かったり、コンクリートの土間になっている等の理由で3本の接地棒を地面に刺せない場合もあります。また、マンションの一室などでも同様の事が考えられます。そこで用いられるのが簡易接地抵抗計になります。

簡易接地抵抗計 KEW4300

簡易の接地抵抗測定は2極で行います。E極をアース棒につなぎ、C+P極を金属製水道管や分電盤内の中性線につなぐ事で測定できます。今回、室外機の周り、と言うか敷地の四方が土間コンになっているので簡易の接地抵抗計測を使う事にしました。

簡易の接地抵抗計は通常の3極の物より価格が低めだとは言え、新品であれば3万円程はします。中古もありますが、かなりボロボロで1万円前後、ほどほどな物は2万円前後という感じでしたので、思い切って新品を購入しました。今後もエアコン設置をするつもりの方はひとつ持っておきたい所です。

今回購入したのは共立電気計器株式会社の簡易接地抵抗計 KEW4300です。「簡易接地抵抗測定(2極法)に特化した簡単測定器」とメーカーのカタログにあるように簡易計測するならこれ一択と言った感じです。

使い方も簡単で、E極のコードの先のワニ口でアース棒を挟み、本体先端のC+P極を(今回は分電盤の中性線を使う為)コンセントのニュートラル側に突き刺して、Ω測定ボタンを押すだけです。

簡易(2極法)の値

正確に言いますと計測された値はアース棒の抵抗値(D種)と電柱上の変圧器に施す接地工事(B種)の合計の値になります。B種接地の抵抗値は不明ですが、合計された値が500Ω(もしくは100Ω)を下回っていればD種接地として基準をみたしている事になるのでなんら問題はありません。

簡易接地抵抗計 KEW4300

計測してみた

まずはコンセントを用意しました。単相100Vのニュートラル側(接地側)は分電盤の中性線とつながっています。壁面コンセントの長い方がニュートラル側です。外壁にコンセントが無かったので窓を通して室内から延長コードで外に出しました。

延長コードを窓から外に
E極をアース棒につなぐ

接地抵抗計本体から伸びているコードがE極です。ワニ口クリップを使ってアース棒につなぎます。

ELPAのコンセントには丁寧にNのマークが入っています。N側が少し長いのが確認できます。こちら側がニュートラルです、と言っても壁のコンセントに挿す時に逆にしてしまうと逆になります(当たり前)。しっかりニュートラル側を意識して使いたい場合の為にNマークが入っていますが通常どちらを挿して使っても問題はありません。

Nマーク側がニュートラル
先端端子を付属の細い物に交換

本体先端の端子がC+P極です。コンセントのニュートラル側に挿しますが、間違ってライン側(非接地側)に挿しても壊れたりはしません。アラーム音と警告ランプで活線側である事を教えてくれます。正しくニュートラル側に接続すると音も警告ランプも光りません。そのまま「Ω測定」ボタンを押します。

思ったより低い値で一安心

ボタンを押している間はリアルタイムで計測されます。指を離すとその時点での値が液晶画面にホールドされます。計測結果は「73.6Ω」でした。今回アース棒をコンクリートのすき間に挿しているので、どの程度地中まで届いているのか不安でした。値が大きい場合はすき間に土を補充したり、複数本のアース棒を使って値を下げるつもりでいたのです。このままで十分な値だったのでこれにて全行程終了ということになります。

接地抵抗値が大きい場合の対処方

抵抗値が大きかった場合に備えて予め色々施策を練っていたので紹介させて下さい。まず、アース棒にも色々種類があって今回使った丸棒の他に、断面がS字状になって接地面積を大きくしたタイプや板状の物が付いたアース棒まであります。硬い地面に強く打ち込むのには適さないそうですが、穴を掘って埋める場合には良さそうです。

良くある対策として、アース棒を追加して銅線でつなぐという方法があります。2本でダメなら3本、それでもダメなら場所を変えてみる。土の種類によって導電性はかなり変わるようです。乾いた土や砂利などは電気を通しにくく、湿った土や肥料分の多い土は電気を通しやすいそうです。

また、世の中には接地抵抗の改良材や電導性コンクリートなるものもあるようですが、10キロとか20キロの単位で購入しなければならないので今回の用途には向いていませんが、持ち家で土がむき出しの場合、10キロ位を使って思いっ切り改善させるのもアリかと思います。

もし、接地抵抗値が基準より高かったら最初に試そうと思ったのは、コンクリートのすき間に肥料分のたっぷり入った土を充てんする方法です。ミネラルや窒素分などを含む土は電導率が高くなるそうです。また、たっぷり充てんする事で乾燥を防ぎ水分含有量を維持できると考えたからです。自然農で改良した菜園の土でも使ってみるかな~と考えていました。

接地抵抗が低かった理由

予想に反して接地抵抗が低かったのはどんな理由か考えてみました。塩分(ミネラル)を含んだ土は電気を通しやすいです。ここから海まで直線で1.4キロしか離れていないのも関係しているのかもしれません。また、アース棒を接地したすぐ隣は田んぼです。地中の水分含有量が通常の住宅地よりも高めだった可能性もあります。

アース棒と改良材

終わりに

今回一通り設置作業をして思ったのは専用工具にそこそこお金が掛かるという事。トルクレンチ、真空ポンプ、ゲージ類、フレアツール、最後に使った接地抵抗計などがそうです。1回こっきりの作業であれば借りて使うのが良いと思います。工具一式をレンタルしているサービスが色々あります。

しかしヒデのように素人がダラダラと作業するには向きません。手順を把握し、1日~2日で作業を完了できる人向きだと思います。買ってまでやってみようというヒデみたいな素人の方は中古で探してみるのもお勧めです。

実際今回も中古で購入した物を使いました。トルクレンチはアマゾンの返品再販をたまたま見つけて購入。真空ポンプとゲージ、フレアツールはヤフオクで購入しました。地方のリサイクルショップや中古工具専門店が多く出品しているので品数が多いです。

最後に使った接地抵抗計は新品を選びました。精度を必要とする工具や、見た目で不具合の想像が付きにくい物などは新品で購入するようにしています。不要になったら売っちゃいましょう。

また、炎天下での屋外作業がとても辛かったです。計画的に春や秋に作業を終わらせる事を強くお勧めします。ただ、エアコンは季節商品なので、ホームセンターなどでは資材部材類が夏を過ぎると品数をぐっと減らす傾向にあります。手に取って確認したい場合は春~夏にかけて購入するようにしたいです。

季節外に揃えたい物がある場合はネット通販がお勧めです。この記事でもいくつかリンクを貼っていますので活用してみて下さい。

長くなりましたが以上で今回の記事は終わります。参考になれば幸いです。

ではでは。

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