【秋大根】初めて無農薬無施肥で上手く育った話

自然菜園の本によりますと”大根は荒地から菜園にして最初に育つ”とのことですが、2017から始めたスロライ工房の菜園では何度も大根に挑戦しましたが小根や中根止まりで大根まで育ったことはありませんでした。

チビシコ

大きくないと大根とは呼べないもんね

春まきの大根は葉が出ても綺麗に虫に食われて全く育たず、秋植えの方が病害虫の被害が少ないと聞いて挑戦するも結果は同じ。トンネルをかけたり木酢液を使ったりと色々やりました。

ヒデ

やっぱアブラナ科はムズイなぁ

ところが2024年の秋まきで育てた青首大根が予想に反して大きく育ったので記録がてら振り返ってみたいと思います。無農薬はもちろん肥料も使わずにこれだけ育つとは自分でも驚きました。

ママシコ

珍しく豊作だね

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種まき

関東における一般的な大根の種まき時期は8月下旬から9月下旬とされています。これまで8月中にまいたこともありますし、9月中に何回かに分けてまいたこともあります。2024年も9月中にまければいいかなぁと考えていたのですが6月に娘が生まれ9月に引っ越しを行ったので忙しすぎて種まきが10月になってしまいました。

種まきが遅くなりすぎると上手く生育しないと聞いていたのでさすがに10月に入ってからでは遅すぎるかなと思いましたが一応まいてみました。10月4日に種をまきました。下の写真がその時の畝です。

種まき後草マルチした畝

雑草を草刈り機でざっくり刈り払い、広めの畝に2列でパラパラと種を落とした後、薄く土をかけてから刈り取った雑草を上からマルチした状態です。

この後、収穫まで間引き以外何もしていません。追肥はもちろん元肥や農薬も使っていないので手間のかからない楽ちん栽培でした。

間引き

10月12日の様子

およそ一週間後に訪れると草マルチの間から発芽しているのを確認できました。通常2~3日で発芽するらしいです。2024年は残暑が厳しく10月の1週目まで真夏日だったと記憶しています。気温的には真夏に近かったと思います。種をパラパラまき散らしたので間隔を揃えながら間引きします。

草マルチが効果的
5メートル2条に大根

10月は週一回ペースで間引きしてました。草マルチがめくり上がらないように手で押さえながらそっと抜き取ります。草マルチがあると雑草の発芽を減らせるのと雨による土の跳ね返りなどで葉が汚れるのを防げるので管理が楽でした。ときおり伸びてくる実生ジャガイモの芽があるくらいで雑草はほとんどなかったです。

10月の下旬になると葉もかなり大きく育ってきますが、肝心の大根は針金のように細くひょろひょろです。発芽後は気温が平年並みに落ち着いたことで虫食いが少なく綺麗な葉です。毎週大量に持ち帰り、カイワレ大根のように料理のトッピングに使ったりそのまま生でサラダにしてました。

11月の様子

11月19日

11月中も葉の成長に合わせて間隔を少しずつ広げながら間引きを繰り返しました。この頃は小さな黒いイモ虫が葉に付いていることがあり、その都度手で取ってました。虫食いの多い株が5本くらいあって、その5本が他の株と何が違うのか考えてみましたが分かりませんでした。

11月19日
11月29日

上の写真のように11月19日になっても小根のままです。発芽からおよそ40日以上たっています。葉だけ育って根はうまく育たないのかと心配した次の週に間引きすると中根にランクアップ。たったの10日で急に根が肥大し始めました。

収穫

地味な菜園に鮮やかな緑が眩しい

12月に入って寒さが増すといっそう葉が大きく成長し、かなり立ち上がって菜園らしい見た目になりました。この頃は株間もすっかり出来上がっているので間引きというよりは育ちの悪いものから収穫するといった感じです。

12月上旬

大根が地面から顔を出すようになってよく見る冬の畑の景色になりました。このサイズまで成長するのは初めてで嬉しかったです。やはり種まきの時期が良かったのだと思います。

ここ房総半島は関東標準より平均気温が高く暖地基準で考える必要がありそうです。近年言われる温暖化の影響もあると思います。種まき時はかなり気温が高かったが一週間程で残暑が落ち着き、虫の発生が減ったことで葉が上手く成長できたのだと思います。

まれに先端の無いものも
大根らしい大根

12月下旬になるとしっかり太く育ってスーパーで見るサイズの大根が収穫できるようになりました。葉が青々して立ち上がっているので根はまだまだ成長しそうです。他の野菜の少ない時期にありがたい家庭菜園の味方です。

たまに先端が上手く成長出来ていないものがありました。おそらく下の方のもともとの粘土層に成長が阻まれたのだと思います。開こん当初は表層の数センチを除いては硬い粘土質の土で”陶芸に使えるのでは?”と思った程です。それから毎年バークたい肥と雑草を使った土壌改良をしてきました。2024年からは砂と菌も投入するようにしています。

1月13日
収穫適期かな

年明け2週間ほどして葉の一部が枯れだし垂れ下がってきたので収穫適期だと思います。これ以上は根の成長が期待できないのでどんどん収穫していきます。あまり長く収穫しないでおくと割れてくるらしいのですが一度に大量に収穫しても食べきれないので3月上旬くらいまでに収穫し終える予定です。

見事に育った無農薬大根

葉が枯れだすまで畑に置いておくことでより太く成長すると思います。1月に入ってから収穫した大根は12月のものより一回り大きく感じました。2025年1月は野菜の高騰が盛んにニュースで言われています。買い物に行くと小さめの大根が¥300程で売られていてびっくり。立派な野菜が大量にストックされている菜園っていいなぁとつくづく思いました。

これを期に漬物やら切干し大根やらの保存性の高い料理にも興味が湧いてきました。昔の人は色々工夫してたんだなぁと感心。娘の離乳食が始まったので少しでも無農薬野菜で貢献できればと他の野菜作りにも力が入る今日この頃です。

それではまた。

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