【焚き火どんどん】煙の出ない焼却炉を使って剪定枝を処分する

敷地開拓の初期は剪定や伐採で出る枝も多く、廃材なんかも沢山あって処分に困りました。

煙が少ない焼却処分を目指して【焚き火どんどん】を購入しました。

今はドラム缶と同じ大きさのMP200を使って、剪定枝やダンボール、解体した家具まで燃やしています。

近隣の迷惑にならない事と、火事と間違われないように安全かつ効率よくゴミを燃やす方法を紹介します。

ヒデ

自分の庭だからといって好き勝手にゴミを燃やしちゃダメだよ!

ママシコ

え~そ~なの⁈

目次

【焚火どんどん】は家庭用燃焼器

画像引用| 株式会社 モキ製作所 焚き火どんどん

【焚き火どんどん】とはモキ製作所が販売する、木くずや紙くずなどの木質系の廃棄物を煙をほとんど出さずに焚き火するための焼却炉です。

焼却炉といっても法律上は諸条件を満たしていないので野焼き扱いになる為か、HP上には燃焼器と表記されています。

非常にシンプルな構造で簡単に扱える為人気があります。65万台の販売実績のあるロングセラー商品です。

3サイズの展開があります

M60Fz 60リットル  重量8kg

MP200 200リットル 重量20kg

MP350 350リットル 重量36kg

スロライ工房で使用しているMP200はドラム缶サイズですが、ドラム缶にはない大きなアドバンテージがあります。

  • 空気を取り入れる為の大きな開口部
  • 二次燃焼の為のメッシュ状の排気部分
  • オールステンレス製の本体とフタ

それらによるメリットを以下に紹介します。

安全性が高い

ここで言う安全性は主に火災への配慮です。

庭の空いてる場所で廃棄物を山積みにして焼却すると考えてみます。

風で火の粉が舞う恐れや周囲の燃えやすい物に引火したりする危険が考えられます。

乾燥した冬は地面に生えている草に引火して燃え広がることもあります(経験済み)。

MP200の場合200リットルの大容量で大量に焼却でき、フタがある事で火の粉の飛散を抑えます。

ダイオキシンを燃やせる

ダイオキシン類には毒性が強いものがあり、発がん性なども言われています。

あらゆる物の焼却でダイオキシンは発生するようですが特にプラスチック類ゴム類で多く出るとのこと。

一般家庭科におけるゴミ焼却では木質系の焼却しか認められていませんが、それらの焼却でも少量のダイオキシンは発生します。

MP200の場合900度の高温燃焼でダイオキシンを焼却します。

800度以上の高温で2秒以上燃焼することでダイオキシンはは分解できるのです。

近年、ダイオキシンの毒性は以前言われていた程ではないと言われていますが、どちらにせよ分解できてしまうのは安心ですね。

煙が少ない

焼却時の煙の正体は燃えきらなかった可燃性ガスです。

そのガスを高温で再び燃焼させることで煙の少ない焼却ができます。二次燃焼などと呼ばれます。

MP200の場合本体上部のメッシュから出たガスを再燃焼しています。

燃やし始めの温度の低い時は煙が出ます。

適切なもの(木、ダンボール、紙など)を適量で燃やせば数分で煙が再燃焼され快適な焼却ができます。

煙が多いと火事と間違われて通報される可能性があります。できるだけ煙の出ない工夫をしたいですね。

臭いも少ない

煙と同様に臭いも高温で焼却することで少なくなります。

具体的には600度以上の高温で燃焼することで臭い分子が分解されるそうです。

燃え残りが少ない

容量いっぱいの剪定枝を焼却してもごく少量のふわふわの灰になります。

灰はアルカリ性で昔から農業資材として使われてきました。僕も菜園や果樹の株元にまいています。

耐久性が高い

【焚き火どんどん】はドラム缶などと違いオールステンレスで耐久性が高いです。

メーカーHPによると雨ざらしで約5年とのこと。僕は使い終わったらその都度転がして倉庫に保管しているのでさらに保ちそうです。

野焼きは法律で禁止されている

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野焼きとは、家庭や事業所からでたゴミを庭や空き地においてドラム缶やブロック、またはそのまま焼却処分することをいいます。

野焼きは煙や悪臭によるトラブルが懸念されます。

洗濯物が汚れる

煙や悪臭で喉が痛い

視界を妨げ交通の障害になる

低い温度で焼却することでダイオキシン類が発生する

火災や大気汚染の原因となる

などが考えられます。

そのため『廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令』によって明確に禁止されています。

【廃棄物の処理及び清掃に関する法律より抜粋】
(焼却禁止)
第十六条の二 何人も、次に掲げる方法による場合を除き、廃棄物を焼却してはならない。
 一般廃棄物処理基準、特別管理一般廃棄物処理基準、産業廃棄物処理基準又は特別管理産業廃棄物処理基準に従つて行う廃棄物の焼却
 他の法令又はこれに基づく処分により行う廃棄物の焼却
 公益上若しくは社会の慣習上やむを得ない廃棄物の焼却又は周辺地域の生活環境に与える影響が軽微である廃棄物の焼却として政令で定めるもの

引用|廃棄物の処理及び清掃に関する法律(e-Gov法令検索)

条件を満たさない焼却炉は野焼きとみなされる

平成14年12月以降、従来の家庭用焼却炉(簡易焼却炉)は構造基準を満たさないため野焼き扱いとなっています。

使用が認められる焼却炉の法定基準は次のとおりです。

  1. 800度以上で焼却でき、助燃装置と燃焼室内を測る温度計が付いていること。
  2. 燃焼に必要な量の空気の通風が行われること。
  3. 燃焼時に廃棄物を投入する場合、外気と遮断された状態で投入できること。
  4. 空気取り入れ口と煙突以外に、焼却炉内部と外気が接しないこと。
  5. 煙突から火炎や黒煙、焼却灰、未燃物が排出されないこと。
  6. 煙突以外から燃焼ガスが排出されないこと。 

廃棄物処理法第16条の2の規定に違反すると五年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科される場合があります。

野焼きの例外に適用させつつ近隣に配慮する

廃棄物処理法施行令第14条において、社会の慣習上やむを得ないもの又は周辺地域の生活環境に与える影響が軽微な場合においては例外とされています。

【廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令より抜粋】
(焼却禁止の例外となる廃棄物の焼却)
第十四条 法第十六条の二第三号の政令で定める廃棄物の焼却は、次のとおりとする。
 国又は地方公共団体がその施設の管理を行うために必要な廃棄物の焼却
 震災、風水害、火災、凍霜害その他の災害の予防、応急対策又は復旧のために必要な廃棄物の焼却
 風俗慣習上又は宗教上の行事を行うために必要な廃棄物の焼却
 農業、林業又は漁業を営むためにやむを得ないものとして行われる廃棄物の焼却
 たき火その他日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であつて軽微なもの

引用|廃棄物の処理及び清掃に関する法律(e-Gov法令検索)

つまり、

  1. 国または地方公共団体が施設の管理を行うために行う廃棄物の焼却
  2. 災害などの応急対策または復旧のために必要な廃棄物の焼却
  3. 風俗慣習上または宗教上の行事を行うために必要な廃棄物の焼却
  4. 農業、林業または漁業を営むためにやむを得ないものとして行われる廃棄物の焼却
  5. たき火その他日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であって軽微なもの(キャンプファイヤーなど)

などが例外とされます。

この野焼きの例外であっても、むやみに焼却して良いわけではありません。

ビニール類、タイヤ、プラスチック類はいかなる場合においても焼却禁止です。

また、周辺住民から苦情が寄せられるような場合は、指導の対象となります。

  • 風向きや時間帯に配慮し、乾燥注意報の発令時や風の強い日にはやめておきましょう。
  • 燃やすものをよく乾燥させ、煙やにおいが少なくなるようにします。
  • 消火器や水バケツ等を準備し、消火するまでその場を離れないようにします。

安全に配慮しつつ【焚火どんどん】で無煙焼却すれば、近隣からのクレームもなく快適な廃棄物処理が可能になります。

組み立て

ドラム缶程の大きさのMP200ですが届いたダンボールは意外とコンパクトです。

組み立て時の画像から簡単に解説します。

二つに分かれた本体をボルトでつなぐ

本体を合わせたら左右5ヶ所づつボルトで固定します。

U字ロストルと落ち葉ロストルを取り付け

U字ロストル1つを一番下の並んだ穴に入れます。その上に丸い落ち葉ロストルが乗ります。

もう1本のU字ロストルを落ち葉ロストルの上になるように入れたら完成です。

使い方

燃やしたい物を入れて火を付けるだけなんですが少しポイントがあります。

剪定枝類はよく乾燥させる

生木を燃やすのはやめた方が良いです。大量の煙が出ます。

最上部にダンボールを入れると良い

少量の新聞紙などでは火力が弱く、木材に着火しずらいと思います。

また、新聞紙は灰が細かく舞いやすいです。

着火後火力が弱いと煙の原因になります。

ビニール類は可能な限り取る

ダンボールやティッシュの箱などについているビニール類、ステッカー類は可能な限り取りましょう。

黒煙やダイオキシンの発生源となります。

本体の下の地面が高温にさらされるので置き場所に注意する

雑草の上に直置きして使ったら2年間草が生えてきませんでした。

枯れ草に限らず生草でもガンガン燃え広がります。

砂利の上とか耐火レンガの上に設置するのがおすすめです。

必ず上から着火する

下から着火すると煙の原因になるとHP上に記載がありますし、実際そうなります。

火がついたらすぐにフタをする

フタをして空気の流れを作る事でよく燃えます。

まとめ

【焚火どんどん】は以下のような方におすすめです。

  1. 大量の剪定枝や廃材がある
  2. クリーンセンター等に持ち込むのが難しい
  3. 煙や臭いで近隣に迷惑をかけないか心配
  4. ダイオキシンなどの有害物質を出したくない

是非ご自分に合うサイズを検討してみて下さい。

ではまた。

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